葬儀の中でも、お別れの会と題されるようなものは、比較的、アットホームな雰囲気で行われることがあります。例えば、芸能人の葬儀として、お別れの会が催されることはよくあることです。この場合、芸能関係者だけではなく、ファンも参列できるようになっています。
歌手の場合には、その歌手の持ち歌を会場で流したり、ファンの人たちで歌ったりというように、一見、コンサートのような雰囲気になることも少なくありません。芸能人に限らず、会社社長などの有名な人の葬儀でも、お別れの会と題されることが多くなっています。
これは遺族、特に親族の要望となっていることが多くなっています。しんみりとしたものにしないために、あえてみんなで盛り上がれるような感じで行うことがあります。無礼講とまではいかなくても、あまり気構えせずに参列できるようになっているはずです。
一昔前は有名人などの葬儀で耳にするだけだったお別れの会も、家族葬の普及と共に一般にも普及してきました。結婚式を家族だけで済ませ、後日改めて披露宴を行うのと同じような発想です。どんな会にするかは主催者の自由で、従来の葬儀とは異なる自由な形で行なわれることもよくあります。
お別れの会の代表的な形は大きく2つに分けることができます。祭壇を設置し焼香や献花も行うセレモニー形式ではスピーチなども行われます。故人と親交のあった人たちが集まっての立食パーティーでエピソードトークに花を咲かせながらお別れをするパーティー形式がもう一つの形です。
内容や時期によっても違いがありますが、多くの場合正式の喪服は必要ありません。ただしたとえ「平服でお越しください」と書かれていても派手にならない服装を心がけましょう。男性ならダークスーツ、女性なら地味な色合いのワンピースなどが無難です。
会費制をとっているのなら会費を払って参加すればよいのですが、そうでなければ香典を持参するのが礼儀です。